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CTの基礎

異なる閾値での3D画像

ここがポイント

■レンダリング画像は、作成者の「さじ加減」で変わる。
■上顎骨と下顎骨の閾値は違う値に設定する。
■サーフェスレンダリングを2次元画像でいうと、「2値化の閾値を設定する」ことになる。

ボトム

 「実際の骨とCT画像とは見た目が違うことが多い。」 そう感じていらっしゃる先生も多いのではないでしょうか。 そんな先生方の中には実際の骨と2次元画像を比較してのご発言ではなく、見た目のわかりやすいレンダリング像(参考:サーフェスレンダリングとボリュームレンダリング)など、いわゆる3次元画像と実際の骨を見比べておしゃっていることが多いように思います。

 前項目の「信じるべからず3D画像」でも述べたように、3次元画像の作成における閾値の設定は作成者の“さじ加減”となります。 ましてや3次元画像の閾値を自動設定するソフトでは、完全な信頼はできません。そのため繰り返しとなりますが、あくまでも3次元画像は患者さんへの説明や大まかな全体像の把握に用いることにとどめておき、「診断は必ず2次元のMPR像で行って欲しい。」と十河は思います。

 下記に、サーフェスレンダリングにおける閾値の違いで、3次元画像がどのように異なるのかを示してみました。

 上段に、同じ被写体に対して異なる閾値で設定されたサーフェスレンダリング像を示します。 サーフェスレンダリングの3次元画像を作ることを、専門用語では「サーフェスレンダリング処理を行う。」「マスク処理の閾値を設定する。」「等値面を張る。」などと言います。 そのサーフェスレンダリングの閾値(threshold)を、CT値で0、300、900、1500HU(HUはCT値の単位で「ハンスフィールドユニット」と読みます。)に設定してみました。 上顎骨は下顎骨よりも骨質がすう粗なため、上下顎を同じ閾値に設定してその閾値を徐々に上げていくと、上顎骨がポソポソの3次元画像になります。 従って、閾値の設定は上下顎を別々の値に設定することが望ましく、その値も設定者のさじ加減ひとつで3次元画像が変わることをおわかりいただけたのではないかと思います。 恐らく「実際の骨と3次元画像が違う。」とおっしゃっている先生方は、閾値の設定ひとつで変わる3次元画像をご覧になってのご発言ではないかと想像します。

 ちなみに下段は、上段のサーフェスレンダリング処理と同じ閾値を2次元画像に適応した状態を示します。 「サーフェスレンダリング処理の閾値を設定する」ことを2次元画像でいうと、「閾値未満を真っ黒に表現し、閾値以上を真っ白に表現する」いわゆる「2値化(2つの値に分けること)の閾値を設定する」ことを意味します。

CALL 光・レーザー臨床研究会

 
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