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CTの基礎

4列のCTは「4DAS(4つのデータ収集機構)」のCTを意味する

ここがポイント

DASとはData Acquisition Systemの略で日本語では「データ収集機構」という。4列のCTとは4つのデータ収集機構を持つCT装置を意味する。

ボトム

 ハンスフィールド(参照:CT値の単位はHU)によってCTが発明された頃は1列の医科用CTで、検出器も素子が1列並んでいました(参照:SDCTとMDCTファン角とコーン角)。しかし4列のCTが開発されて「マルチスライスCT」の時代に突入すると、検出器は4列の素子が並ぶだけではなくCTの検出器を構成するモジュールによって広く撮影できるようになっていきます。ただ、撮影時に得られるCTデータの収集能力は装置によって異なります。撮影したCTデータを収集する部分は「データ収集機構」と呼ばれ、収集されたデータはCT装置のコンソールいわゆるパソコンに流れていきます(図1)。4列のCTとはこの「データ収集機構」が4列分のデータを収集できる能力を持っていることを示しますが、逆にいうと4列のCTデータ分しか収集できないわけです。この「データ収集機構」のことを英語でDAS(Data Acquisition System)といいますが、4列のCT装置を正確に表現すると「4DASのCT」ということになり、慣習上「4DASのCT」のことを「4列のCT」と呼んでいるようです。

 

各社のモジュール
図2:CTデータの流れ図。X線は検出器で受け止められ、その後電気信号に変わってパソコンへと移動する。
 
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